Photo by Miki Kondo
私の恩師、スイスのビジネススクールIMDのギンカ・トーゲル教授の著書「女性が管理職になったら読む本」(日本経済新聞出版社)が本日発売となりました。
2013年10月。私はIMDの女性リーダー育成プログラム「Strategies for Leadership」に参加し、プログラムの主宰者であるギンカ先生と出会いました。このプログラムからの学びや体験を通じて、私は女性に特化したリーダー教育の意義と必要性を痛感しました。そして、翌年、日本女性のための、オリジナルのリーダーシップ開発プログラムを立ち上げるに至りました。
日本の女性活躍推進の機運が高まる中、2014年、2015年とギンカ先生が来日され、嬉しい再会の機会がありました。ギンカ先生は、素晴らしい感受性と洞察力の持ち主で、来日の度に、女性の活躍推進における日本独自の課題について理解を深めてゆかれました。今般、ついに日本人に向けた書き下ろしの本を出版される運びになったのです。
昨年の秋、本著の企画を進めていらした、翻訳・構成担当の小崎亜依子さん、林寿和さん、日本経済新聞出版社の伊藤公一さんと面談する機会を頂きました。その折には、私のIMDでの体験や学びについてお話をしました。また、日本企業でダイバーシティ&インクルージョン研修を実行したり、日本の女性管理職・管理職候補の方と接したりする中で、実感している日本独自の課題についても共有しました。意見交換をする中で、日本社会や日本の読者の役に立つ本にしたいという企画者側の熱意を感じました。
この本は、日本女性の抱える課題を踏まえて、次の3つのことがまとめられています。
女性の強み: リーダーとして「強み」となる女性の資質とは何か
女性の課題: キャリア形成上の女性に特化した課題とは何か
具体的なアドバイス:強みを活かし、課題を克服するために何をすればよいか
内容の特徴は、「学術的」かつ「実践的」であることです。最新の研究・調査およびギンカ先生の長年の教育者としての経験を通じて得られた客観的な事実から、わかりやすく読者の疑問に対する答えを導いています。また、課題に対する具体的なアドバイスが豊富に紹介されているので、読者は自らの課題に応じて、「明日からやってみよう」と思える心がけやアクションが見つけられるでしょう。
本のタイトルは「女性が管理職になったら読む本」ですが、管理職でない女性にもお薦めします。サブタイトル「『キャリア』と『自分らしさ』を両立させる方法」が示すとおり、「自分らしいキャリアを伴う、充実した人生を歩みたい」と考える女性なら、多くの学びや気づきがあるはずです。また、男女を問わず、女性の活躍推進やキャリア開発に関わる方にとっても、新しい視点や示唆が得られることと思います。
関連記事リンク:
2016年6月23日
投稿者:
コラム
カテゴリ:
近藤美樹
恩師の著書「女性が管理職になったら読む本」のご紹介
コラム
アーカイブ
カテゴリー
コラム
Value&Vision の徳田亮と近藤美樹がグローバルリーダー育成、ダイバーシティ&インクルージョン推進、女性リーダー育成、経営コンサルティングなどに関する内容を、エッセイ、分析、対談など、さまざまな形式で綴ってゆきます。