Photo by Rika Otsuru, MyStyleVacation.com
EWLPを立ち上げるにあたって、多くの女性管理職にお話をききました。「真摯に仕事に向き合う女性の成長を支援するプログラム」という主旨や内容をお伝えすると、「とても興味がある」「自分にも必要だと思う」とポジティブな反応です。ところが、何人かから「プログラム名に“女性リーダー”がつくことに抵抗感がある」と言われました。「管理職として活躍されているご自分のことを女性リーダーだとは思っていないのですか?」ときくと、「確かにそうかもしれませんが、強調されると心地悪いです」とのこと。
「女性リーダー」という言葉への抵抗感は、すでに管理職として活躍している女性でも根強く持っているものなのか、と改めて認識しました。
「女性リーダー」という言葉は、なぜ、私たちをワクワクさせないのでしょうか。 「アメリカの女性リーダーといえば?」と訊かれたら、ヒラリー・クリントン、ミシェル・オバマ、フェイスブックのシェリル・サンドバーグなどが思い浮かびます。GMやIBMの女性CEOが挙がるかもしれません。
一方「日本の女性リーダーといえば?」と言われても、私には特定の個人の顔は浮かびません。 日本にはまだ、誰もが頭にすぐ浮かぶような女性リーダーのサンプルが存在しません。多くの人にとって「女性リーダー」は、固定観念をデフォルメした漠然としたイメージでしかありません。例えば、かっちりしたスーツを着込んだ、声の大きい、ちょっと怖そうな中高年の女性像。残念ながら「あんな風になりたい」と憧れる対象でなく、たいていの女性を怖気づかせるようなイメージです。
「固定観念」を打ち砕くには、多様なサンプルを実際に見ることが一番です。国を代表する女性リーダーがすぐに出現しなくても、まずは日本の組織で管理職として活躍する多様な女性が増えれば、私たちが根強く持っている「女性リーダー」のネガティブイメージが打ち砕かれていくのではないかと期待します。
EWLPでは、なるべく多くの女性リーダーの事例を提示したいと思っています。特に、雲の上の存在ではなく、もっと身近に感じられる国内外の女性管理職のエピソードをご紹介することで、参加者の方に女性リーダー恐怖症を克服してもらいたいと願っています。
2014年7月9日
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近藤美樹
【旧サイト】女性リーダー恐怖症!?
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近藤美樹の旧ウェブサイト「Empower Women Leaders Program」に掲載されたブログ(2014年7月~2016年4月)を転記しています。