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5月19日(土)にお茶の水女子大学「徽音塾(きいんじゅく)」にて、社会人女性向けに「これからの、女性のリーダーシップ~グローバルとローカルの視点から~」という講義を行いました。
徽音塾での講義は、2015年以来3年ぶりでした。2015~2018年の間には、女性活躍推進法の施行もあり、日本の働く女性を取り巻く環境は大きく変わりました。また、私も企業研修で女性リーダー育成の経験を積み、たくさんの女性リーダーやリーダー候補のリアルな悩みや課題に対峙してきました。そこで今回の講義は、「今、最もお伝えしたいこと」に内容を刷新しました。
講義の目的は、「女性のリーダーシップについて考える」とし、次の4つについて受講生の皆さんとのディスカッションを交えながら講義を進めました。
グローバルとローカルの視点から、女性リーダーの活躍のチャンスを知る
チャンスをつかむために求められるリーダーシップのあり方を考える
女性がリーダーシップを発揮するうえで直面する代表的な課題と、実践的な克服のヒントを知る
自分らしいリーダーシップスタイルを確立するには何をすればよいのかを考える
さまざまな業界で活躍される受講生の皆さんは問題意識が高く、短い時間ながら充実したディスカッションをすることができました。特に、アメとムチでリーダーがメンバーを引っ張る「交換型リーダーシップ」と、信頼をベースにリーダーが一人ひとりのメンバーに働きかけていく「変革型リーダーシップ」に関する自分の職場を振り返ってのディスカッションでは、現場感あふれる次のような考えが共有されました。
男性主体の職場で長らく「交換型リーダーシップ」で機能している。個人的には「変革型リーダーシップ」の必要性を感じるものの、周囲からは受け入れられそうにない
女性管理職がマイノリティの職場なので、女性管理職も女性の特性を活かすことなく、男性が継承してきた「交換型リーダーシップ」を踏襲している
イノベーションの創出が求められる職場なので、多様な価値観・物の見方を尊重する「変革型リーダーシップ」が求められている
「変革型リーダーシップ」が職場に必要。まだ「変革型リーダーシップ」を発揮している人が少ないので、自分がやってみたい
受講生の皆さんがそれぞれの職場で、自分の個性や強みを活かしたリーダーシップをのびのびと発揮してほしい、そして、多様なリーダーシップのあり方が尊重される組織の担い手として活躍してほしい、そう期待しています!
お茶大徽音塾のウェブサイトで授業風景を掲載していただきました。
http://www-w.cf.ocha.ac.jp/leader/kiin/20180519lec/
2018年5月25日
投稿者:
コラム
カテゴリ:
近藤美樹
実施報告:お茶大女性ビジネスリーダー育成塾「徽音塾」(2018年5月19日)
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Value&Vision の徳田亮と近藤美樹がグローバルリーダー育成、ダイバーシティ&インクルージョン推進、女性リーダー育成、経営コンサルティングなどに関する内容を、エッセイ、分析、対談など、さまざまな形式で綴ってゆきます。