Photo by Rika Otsuru, MyStyleVacation.com
「女性活躍推進」や「女性リーダー育成」の現状理解のため、できる限り関連するイベントに足を運ぶようにしています。 講演会やシンポジウムのQ&Aセッションでは、参観者である働く女性が、自身の個人的な問題について登壇者にアドバイスを求める場面をよく目にします。
まず、質問者は自分の置かれた苦しい状況を訴えます。例えば、介護と仕事の両立について苦労している、男性主体の自社のカルチャーが一向に変わらず憤りを感じている、キャリアの方向性が見えずに模索を続けている、といった内容です。質問者の話からは「苦しさ」や「切実さ」が伝わってきます。問題解決の糸口が見つかることを期待して、忙しい中イベントに参加し、大勢の人がいる場で個人的な悩みを打ち明けているのでしょう。(その“オープンさ”には驚くほどです)
ひとしきり話すと、登壇者に「何かアドバイスをお願いします」と助言を求めるのです。時間的制約があり、登壇者は質問者とやりとりを続けることができません。限られた情報と時間の中では、誠意ある登壇者であっても、手短に一般論で回答するしかありません。良識ある質問者は、回答が物足りなくても感謝を伝え、Q&Aセッションはつつがなく終了する、というのがよくあるパターンです。
先人の体験談から、問題解決へのヒントは得られるかもしれません。先人の苦労話をきいて勇気づけられることもあるでしょう。しかし結局のところ、一人ひとりが抱える問題はそれぞれ固有であり、当事者が試行錯誤して解決していくしかありません。そしてそのプロセスは、ときに孤独で苦しいものです。
ストレス下にある女性は、男性よりも他者との接触を求める傾向があります。しかし、多くの女性管理職・管理職候補は、職場でマイノリティ(少数派)であり、周りに悩みを共有できる人がいないことは珍しくありません。
EWLPは、女性リーダー・リーダー候補一人ひとりの課題克服の支援を目指したプログラムです。パーソナルセッションはもとより、集合研修という形式であっても、科学的に実証されたツールやアプローチを用い、「個」の課題克服のための安全な学びの場を提供します。
2014年7月8日
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近藤美樹
【旧サイト】大切なのは「自分」の問題
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近藤美樹の旧ウェブサイト「Empower Women Leaders Program」に掲載されたブログ(2014年7月~2016年4月)を転記しています。